初心者の方へ

思ったよりもロゲインやオリエンテーリングの初心者の方が多いので、世田谷シティロゲインを楽しんでもらうためにも「地図を読む」ということについて少しお話しします。


【迷わなきゃいいんでしょ! でも、「迷う」ってどういうこと?


さて、そもそも「迷う」というはどういうことでしょう。

知らない土地に入り込み、どっちに行ったらよいのか判らない状態でしょうか?
でも、知っている場所でも迷うことはあります(今回のロゲインでも、世田谷区民の方が自宅の近くで迷うことがあるかもしれません)。馴染みの場所でも、目的地の方向が判らず右往左往することがあると思います。

ロゲインで「迷う」とは、「自分が地図上のどこにいるのか判らない状態」であると言えます。自分がいる現在位置を地図のうえのココ!と指し示すことができなければ、目的のポイントがどの方向で、どの道を通ったらいいのか判りません。

ということは、常に地図の上に自分の現在位置を確認しながら進むことが大事になります。交差点や道の曲がり、学校や公園など目標になりやすい場所を目印にしながら、自分はここまで進んだ、ここまで来たんだ、ということを確認しながら進むことが重要になります。おしゃべりしていて、なんとなく歩いていると即迷いますよ~(^_^)


【地図を見るときの最も大事なコツ、それが「正置」】


初心者の方によくあるケースなのですが、印刷してある文字が読めるような位置にして(つまり北を上にして)地図を見て、頭をひねっている。実際の地形と合わせるために、頭のなかで地図のイメージをグルグル回しているんでしょうねえ。それは相当に高度な知的作業。歩いたり走ったりしながら、そんな難しいことはできません。

そこで、一番大切なことは「地図を見るときは、実際の北と地図の北を合わせること」
これを「正置(せいち)」といいます。磁石の示した北に合わせるように地図を回して、実際の北と地図の北を一致させると、地図上の道の方角と実際の道の方向が一致して、イメージしやすくなりますし、自分の進むべき方向がわかりやすくなります。ぜひ、正置を心がけてください。「地図を見るときはコンパスを合わせて常に正置」ができれば、迷う確率は50%以上減ると言っても過言ではありません。


【地図は正しい? いいえ、ウソだらけです】


地図の縮尺は1:25,000、つまり250mを1Cmに縮めています。
ということは、1㎜は25mになります。

地図に書かれている道をみると1㎜くらいの幅がありますよね。ということは25mの道幅ということでしょうか。普通の2車線の道路が幅6mくらいですから、25mというと6車線で立派な歩道がついているとてつもなく大きな道ということになります。世田谷区内で、そんな高規格の道路は東名高速と環八とR246くらいです。

6m幅の道路を正確な縮尺で書くと、0.25㎜とてつもなく細くなって見えません。ですから、地図は「誇張」されて描かれているのです。

さて、1㎜25mというと結構長いです。その間に交差点が一つや二つあってもおかしくないくらいの長さです。わずか1㎜の間に2本も3本も交差点を描くのは至難の技。全部の道を描いたら地図は真っ黒になっちゃいます。

そこで、地図は「省略」されて描かれているのです。
個人宅に行き止まりになるような道は省略されたりしますし、他の部分では描いているような幅の道でも、太い道と平行しているところでは省略されたりしています。建物も省略されていますし、細かな道の曲がりも省略されます。

日光のいろは坂。道の太さは誇張されいますが、カーブは省略されています。

逆に、重要な地点間を結んでいる道や昔の重要街道だった道は、細くても描かれたりしています。

このように、実は地図はウソだらけです(^_^;
だからといって、地図が不正確であると言っているのではありません。
地図を使う人が使い易いこと、地図を見る人が見易いことを考えての「誇張」と「省略」であり、それを理解して地図を読むことが重要なのです。


「地図を見るときは常に正置」

「常に自分の現在位置を地図上で確認」

「地図の誇張と省略に注意」



これが、野川のカルガモおとーさんがオススメする地図読みのコツです。
でも、それでも迷うでしょう(^_^;

そうしたら、最終兵器「人に聞く」です(^_^;;;

ワンコを散歩しているような、いかにも地元風の人に「スミマセ~ン。ここはどこですか?」と笑顔で聞いちゃいましょう。競技オリエンテーリングや競技ロゲインではご法度ですが、レクロゲインですのでこれも一つの地元交流ということで大目に見ちゃいます(^_^) 
ただし、笑顔であいさつ、丁寧なお礼は忘れずにね

楽しい一日をお過ごしください。

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